木谷のしまなみ海道


1.概要
松江に帰省した時、帰りにしまなみ海道によることを思い立ちました。
期日:2025年5月29~31日
松江から尾道までは、JR伯備線と新幹線で新尾道駅まで行きレンタカーを借りました。最近、松江に行くのは飛行機を使うことが多いので、伯備線に乗るのは久しぶりです。

行程:(地図は本四高速ホームページより)
 尾道から経由する島は向島、因島、生口島、大三島、伯方島、大島の六つの島です。生口島までが広島県尾道市、大三島からが愛媛県今治市になります。しまなみ海道は片道が約60Kmです
・5月29日(木)
 松江―JR→新尾道―レンタカー→向島 →因島(白滝山、因島水軍城) →生口島(平山郁夫美術館、耕三寺、未来心の丘)
・5月30日(金)
 大三島(大山祇神社、ところミュージアム大三島、鼻栗瀬戸展望台) →伯方島 →大島(村上水軍博物館、亀老山展望公園) →今治(来島海峡展望館)
・5月31日(土)
 今治城 →尾道千光寺公園 →新尾道駅―JR→新横浜

2.説明
(1)5月29日(木)
一番目の向島は通過し、最初に訪れたのは因島の白滝山です。白滝山は五百羅漢が有名です。五百羅漢はあちこちにあるけど、ここの石像ほど立派なものは見たことがありません。(写真1~3)
次に因島水軍城に向かいました。写真4は金蓮寺という因島村上水軍の菩提寺です。因島水軍城は残念ながらこの日は休館日で、外から眺めた写真だけしかありません。(写真5)
次の生口島は日本画家平山郁夫の出身地です。奈良薬師寺の壁画やシルクロードなど好きな絵が多い画家です。写真6の平山郁夫美術館は、この地域やしまなみ海道の各地、中国地方などあまり他では見ないものが展示されていました。
美術館の近くに耕三寺があります。大阪で大口径特殊鋼管の製造会社を営んでいた溶接技術者で実業家の、耕三寺耕三が、自ら僧籍に入り菩提寺として昭和10年より生涯を掛けて建立したお寺です。昔、実業家として成功した人はすごいことができたんですね。(写真7,8)
写真9,10は、耕三寺敷地内後方にある未来心の丘という大理石の彫像物の丘です。広さ5000㎡で、イタリア在住の彫刻家杭谷一東氏が手掛けていて、作品は全てイタリアから運んでいると言います。本当にすごい。彫刻の世界を超えたモニュメントだと思いました

    
写真1:白滝山から向島と因島大橋を望む 写真2:白滝山 五百羅漢1
    
写真3:白滝山 五百羅漢2 写真4:金蓮寺 村上水軍の菩提寺
    
写真5:因島水軍城 写真6:平山郁夫美術館中庭
    
写真7:瀬戸田 耕三寺本堂 写真8:耕三寺 救世観音大尊像
    
写真9:未来心(みらいしん)の丘1 写真10:未来心の丘2

(2)5月30日(金)
写真1は、5月30日朝、因島の玄関口瀬戸田港、朝凪です。ここから尾道、三原まで旅客船が出ています。乗る人をあまり見なかったけど、自動車道路が繋がったから仕方ないですね。
四島目の大三島は四国、今治市です。大山祇神社に行きました。古来武将がお参りする戦の神様、さらに山の神、海の神でもあり、凄く立派な神社でした。御神木は樹齢2600年といわれる楠です。幹の内部はほとんど朽ち果てているようですが枝、葉はまだ青々として元気です。(写真3,4)
次はところミュージアム大三島という美術館です。現代の彫刻アートが楽しめる、テラスから望む瀬戸内海が美しいという文句に誘われました。確かに瀬戸内海らしい穏やかな景色です。(写真4,5)
写真6は鼻栗瀬戸展望台。隣の伯方島と間の潮の流れが速いと言うが、樹木や草で見えなかった。
最後の六島目の大島に渡り、村上海賊博物館に行きました。写真7の正面の小さな島が、村上水軍の3拠点のひとつ能島です。
大島の亀老山に登り来島海峡を眺めました。箱庭を見ているようでした。(写真9,10)
来島海峡大橋を渡り四国に入りました。写真11は糸山公園の展望台からで、橋は三つのつり橋からできています。来島海峡の流れはやはり早い、渦を巻いているところがあります。
写真12は。来島海峡に沈む夕日です。目前の島が村上水軍の3つの拠点の一つであった来島です。
写真13は旅館の部屋の窓から、大橋の夜景を撮りました。

    
写真1:瀬戸田港 写真2:大山祇神社
    
写真3:樹齢2600年、御神木の大楠 写真4:ところミュージアム大三島(入口)
    
写真5:ところミュージアム大三島2 写真6:鼻栗瀬戸展望台
    
写真7:村上海賊博物館より伯方・大島大橋 写真8:村上海賊博物館の展示物
    
写真9:亀老山山頂より来島海峡大橋 写真10:亀老山展望台より来島海峡大橋
    
写真11:糸山展望台より来島海峡大橋 写真12:来島海峡の夕日
    
写真13:来島海峡大橋の夜景

(2)5月31日(土)
今治城を訪れました。写真1は天守閣です。築城したのは藤堂高虎で加藤清正、黒田官兵衛と並んで築城の名手と言われています。
海が近いので堀に海水を入れた珍しいお城です。松江にお城があった関係で色々なお城を見てきましたが姿が美しいと思った城の一つです。天守閣から来島海峡大橋が見えます。(写真2,3)
今治から尾道を目指し、もと来た方向にしまなみ海道を走りました。尾道に近づくと街並みは対岸の山の急斜面に貼りついているように見えます。その山の上の方に千光寺公園があります。
写真4は、千光寺から尾道市街を見下ろしました。水路は尾道水道です。西の方を見た写真5では、細長い水路だけで橋はありません。尾道市と対岸の向島を結ぶ手段は今でもフェリーボートのようです。
瀬戸内海が物流の大きな道だった昔、南には急流来島海峡、北には狭く長い尾道水道と大変な隘路が存在します。水軍が育ったいきさつが分かった気になりました。
写真6は、千光寺頂上展望台です。コンクリートでできたまっすぐな橋状の展望台に向かってゆっくり大きなスロープが作られていました。ゆったりとした気分で瀬戸内海を見ながら散歩できます。

    
写真1:今治城天守閣 写真2:海水を取り入れた堀
    
写真3:天守閣からの眺め 写真4:尾道 千光寺公園(東方向)
    
写真5:尾道 千光寺公園(西方向) 写真6:千光寺頂上展望台